共立合金製作所(エバーロイ)

目次

本ページでは、共立合金製作所が提供しているサービスの範囲、扱っている超硬合金の材種、超硬合金の製品加工事例などを掲載しています。超硬合金の開発や製品加工の依頼先を探している方は、比較・検討の材料としてご活用ください。

共立合金製作所とは?

1938年の創業から、超硬合金とスプレーノズルの製造・販売を行っているメーカーです。製造現場が抱えている課題の原因分析から、超硬素材の選定、超硬素材の共同開発、製品加工まで一貫対応しているのが特徴。自社ブランド「エバーロイ」の製品は、総代理店のエバーロイ商事が販売しています。

共立合金製作所の超硬合金加工の特徴

超硬合金製品の
共同開発サービス

既製の超硬合金を販売するのはもちろん、用途や条件に合わせて新たな超硬合金製品を生み出す共同開発サービスを提供しています。

開発段階のトライ&エラーや長期プロジェクトにも柔軟に対応してくれるため、「この条件だと対応できない」と他社に断られた経験がある工場でも相談しやすいメーカーです。

超硬合金のオリジナル素材開発から製品化まで伴走してくれるメーカーは限られているので、多くの製造現場にとって心強い存在となっています。

原因分析に基づいた
超硬合金材種の選定

顧客が抱えている課題を解決するため、原因分析を徹底しています。電子顕微鏡、元素分析装置、X線回折装置など、高度な分析機器を活用している他、現場設備の挙動や使用環境の確認も行っているのがポイント。

摩耗、焼き付き、割れなどの不具合に対し、表面的な対処ではなく、根本原因の特定と改善策提案を行っています。

複雑形状にも対応できる
高精度な超硬合金加工

放電加工機やプロファイルグラインダー、流体研磨機、精密成形研削盤など、加工設備が充実しているため、複雑な加工依頼にも対応可能です。設定された寸法公差・真円度・面粗度をミクロン単位で実現しています。

実際に、φ0.07mm以下の細穴加工や、板厚0.02mm未満の研削加工、微細櫛刃や特殊溝形状など、難易度の高い形状加工を手掛けている実績も。最大φ400×H80mmの大物超硬加工にも対応しています。

共立合金製作所が扱っている
超硬合金材種

共立合金製作所が扱っている超硬合金材種のスペックを一部紹介しています。

▼左右にスクロールできます。
材種 硬さ(HRA/Hv) 破壊靭性値
(MPa・m1/2)
高温硬さ(Hv)
H1 93.0 / 1,900 11.4 -
G1 92.0 / 1,750 11.5 -
G2 91.0 / 1,610 12.7 -

取り扱い材種はメーカーによって異なるので、他社の情報を知りたい方はメーカーの一覧ページをご確認ください。

超硬合金メーカーの一覧を見る

共立合金製作所が対応できる
超硬合金の加工/製品製造

  • モーターコア金型
  • 電池製造用部品
  • 粉末成形用金型
  • 超硬ノズル
  • 圧延機用部品
  • 工具・冶具
  • 樹脂成型機用部品
  • プレス金型
  • 切断機用部品
  • 粉砕機用部品など

共立合金製作所の
製品加工事例/納品実績

超硬合金の置き換えを提案し、加工部品の寿命を伸ばすことに成功した事例を掲載しています。

リフターパンチの寿命を
2倍以上に延長

共立合金製作所_事例
引用元:共立合金製作所公式サイト(https://www.everloy-cemented-carbide.com/suggestion/1352/)

耐熱鋼のプレス加工を行っている自動車部品メーカーの事例です。製品を上下させるリフターパンチの摩耗が激しいという課題を抱えていました。原因調査を行ったところ、加工対象が非常に硬いため、従来の材種(HAP40)では硬度が足りていないと判明。

課題を解決するために、従来よりも硬い超硬合金材種(G3)への変更を提案しました。刃先表面を滑らかにして摩耗を減らせるように、ラップ加工も行っています。その結果、リフターパンチの寿命を2倍以上に延ばすことに成功しました。

カシメパンチの
焼き付き頻度を大幅改善

共立合金製作所_事例
引用元:共立合金製作所公式サイト(https://www.everloy-cemented-carbide.com/suggestion/807/)

プレス加工機に搭載されたカシメパンチにおいて、アルミ材による焼き付きと工具寿命の短さが課題となっていた製造現場の事例です。原因調査を行ったところ、加工中の熱と圧力によって工具表面のコバルト(Co)層が摩耗し、そこにアルミが反応して焼き付きが頻発していると判明。

対策として、Co含有量を抑え、粒子径を粗く設計した新材種「KD20」への切り替えを提案しました。結果として、焼き付きの頻度は大幅に減少し、金型の使用寿命も大きく延びています。

共立合金製作所の展示会・イベント出展情報【2025年度】

2025年7月以降のイベント情報がありませんでした。 ※2025年6月時点

共立合金製作所のまとめ

共立合金製作所の強みは、超硬素材メーカーとしての知見に加え、分析力・開発力・加工技術力を兼ね備えている点。課題解決型のサービスを通して、原因究明から製品化まで伴走してくれます。

超硬合金を採用したのに問題が解決していない企業や、求める条件が厳しくて依頼先が見つからない企業にとって頼れるパートナーとなるでしょう。

本サイトでは、業種別に超硬合金メーカーを紹介しています。超硬合金の依頼を検討している方はぜひ参考にしてください。

業種別のおすすめ
超硬合金メーカー3選を見る

共立合金製作所の基本情報

社名 株式会社共立合金製作所
創業 1938年
所在地 本社:兵庫県西宮市今津山中町12-16
エバーロイ商事 本社(販売総合代理店):大阪府大阪市福島区鷺洲4-2-24
エバーロイ商事 西宮営業所:兵庫県西宮市今津山中町12-16など(他、複数拠点あり)
TEL 本社:0798-26-3606
エバーロイ商事 本社(総代理店)超硬営業部:06-6452-2271
エバーロイ商事 西宮営業所 超硬営業部:0798-38-6380など(他、複数拠点あり)
URL https://www.everloy.co.jp/
【業種別】超硬合金メーカー3選
大量生産に対応する 自動車部品・金型メーカー
向け
トーカロイ
トーカロイ
引用元:トーカロイ公式HP(https://www.tokaloy.co.jp/)  
高刃立ちの素材で、切断品質と
寿命を両立し大量生産に応える

超々微粒子構造と最大HRA95.0の高硬度設計により、大量生産を行う環境でも切削品質が長時間持続。工具交換頻度の抑制による高稼働で生産性向上が可能。

金型の寿命を約55倍、刃物の寿命を約100倍に改善(※)した実績があり、工具の交換頻度を軽減。

大型・重量部品を扱う 構造部品メーカー
向け
ノトアロイ
ノトアロイ
引用元:ノトアロイ公式HP(https://www.notoalloy.co.jp/)
重量・長尺の超硬部品にも対応する
大物加工の頼れる選択肢

外径φ500mm、長さ1,000mmに対応する大物超硬加工設備を備え、重量物や長尺・高荷重部品の加工をピンホールが除去された高品質で提供できる。

他社で断られることの多い、重機部品における金型の大型化・複雑形状に応える供給体制を整備。

非磁性・クリーン対応が必須な 医療・分析機器メーカー
向け
シルバーロイ
シルバーロイ
引用元:シルバーロイ公式HP(http://www.silveralloy.co.jp/jp/index.htm)
非磁性で高硬度・高強度を両立
磁場に左右されない精密超硬材

医療・電子・真空機器などで、非磁性かつ高硬度・高耐蝕性が必要な環境に対し、非磁性超硬合金を提供。

非磁性と塩分・化学薬品に対する高耐蝕性、HRA90.8・抗折力約4,400MPaの強度により、磁場干渉や薬液劣化を防ぎ、精密部品の高寿命化に寄与。

※参照元:トーカロイ公式HP(https://www.tokaloy.co.jp/proposal