高精度な加工を維持するには、欠けにくい超硬工具を選ぶことが大切です。
ここでは、チッピング(工具の欠け)の対応策や、欠けを放置するリスクについて解説しています。工具が欠ける原因を踏まえて、欠けにくい超硬工具を選ぶ方法も紹介していますので、お役立てください。
欠けた超硬工具をそのまま使用し続けると、加工精度の悪化や工具の予期せぬ破損、機械の損傷といった事態を招くおそれがあります。そのため、工具の状態や材種に応じて、修理、交換、あるいは新品への買い替えのいずれかを選択するとよいでしょう。
超硬工具に欠けが生じた場合、修理すべきか交換すべきかを見極める必要があります。
例えば、刃先交換式のチップなら、欠けたコーナーを回転させて未使用の刃先を利用(インデックス)するか、チップ自体を新品と交換するのが基本的な対処法です。欠けが小さければ、多くの場合はインデックスによって対応可能です。
一方、ドリルやエンドミルなどソリッド工具の場合は、再研磨で切れ刃を再生できる場合があります。ただし、再研磨を行うと工具の径や刃長が変化したり、表面のコーティングが剥がれたりする点には留意が必要です。
修理・交換による対応が困難な場合や、再研磨費用が新品購入よりも割高になる場合は、新しい工具への買い替えを検討することが必要です。無理に使い続けると加工品質の悪化や機械への負担、さらなる工具の破損リスクが高まります。
買い替えを行う際には、前の工具が「なぜ欠けたのか」を分析した上で、現在の加工条件に適した工具を選ぶことが肝要です。また、欠けの再発を防ぐには、加工のニーズを満たす超硬工具メーカーの選定が必要と言えるでしょう。
本サイトでは、超硬合金メーカーの一覧を掲載しているので、参考にしてください。
刃先が欠けてしまうのは、瞬間的な力や急激な温度差が、超硬合金が持つ限界(破壊じん性・疲労限度)に達した時です。具体的な原因は三つあります。
| 衝撃荷重 | 断続切削時などの急な負荷変動や衝撃によるもの |
|---|---|
| 剛性不足と振れ | 微振動による繰り返し応力で刃先に疲労き裂が生じるため |
| 熱衝撃 | 高温の刃先がクーラントで急冷されて生じる内部との温度差 |
欠けた工具は重大なリスクを招きかねません。例えば、欠けた刃先ではワークを正確に削れないため、不良品が増加します。また、欠けた刃は切削抵抗が大きくなるため、主軸ベアリングや送り機構の駆動モーターに余計な負荷をかけ、機械全体の寿命を縮める要因になるでしょう。
特に重大なリスクは、工具の突発的な破損です。初期には微小な欠けであっても、加工時の衝撃が集中することで亀裂が進行し、工具全体が工具全体が破損しかねません。高速回転中に破片が飛散すると、ワークや治具、工作機械を損傷させるだけでなく、作業者に危害が及ぶ可能性があります。欠けた工具を早期に交換することは、安全強化とコスト適正化に有用です。
工具の母材となる超硬合金には、衝撃に強い高靱性の材種を選ぶのが一般的です。具体的には、コバルト含有量が高めで、炭化タングステンの粒度が中〜粗粒のものが欠けにくいとされています。
また、工具表面に施されるコーティングも重要です。衝撃耐性の高い多層構造のPVDコーティングや、特定の特性を持つCVDコーティングが有効な場合があります。
市場にあふれるラインアップから適した仕様を選定するのは容易ではありません。まずは現場で欠けの原因を探り、浮き彫りになった課題から要件を整理することが不可欠です。そのうえで、自社の要件を満たす超硬合金メーカーへ相談してみましょう。
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超硬工具の欠けは、加工精度の乱れや突発的な工具破損を招き、生産計画に直結するリスクになり得ます。
発生要因は多岐にわたりますが、実務で抑えるべきポイントは、被削材や加工条件に合わせて適した材種・形状の工具へ切り替えることです。こうした「欠けさせない」工夫が、工具寿命を延ばし、欠けの発生を抑える決め手となります。
引用元:トーカロイ公式HP(https://www.tokaloy.co.jp/)
引用元:ノトアロイ公式HP(https://www.notoalloy.co.jp/)
引用元:シルバーロイ公式HP(http://www.silveralloy.co.jp/jp/index.htm)