日本タングステン(ニッタンロイ)

目次

ここでは、日本タングステンが提供しているサービスの範囲、扱っている超硬合金の材種、超硬合金の製品加工事例などを掲載しているので、比較・検討の材料としてご活用ください。

日本タングステンとは?

1931年創業の粉末冶金専門メーカーです。タングステンやモリブデンといったレアメタルを主原料とする粉末冶金技術を主軸に、超硬合金やファインセラミックスを製造しています。

特筆すべきは、プラスチック生産機部材のために開発された「MAZELLOY」という超硬合金。鉄成分が含まれていないため、高温加熱やバーナー照射などの熱処理を施しても劣化しません。

また、「ニッタンロイ」ブランドにて、超硬合金製の切削工具や耐摩耗工具を製造・販売。自動車産業をはじめとする様々な製造現場で使用されています。

日本タングステンの
超硬合金加工の特徴

多彩な超硬製品と
高機能材料の製造受託

タングステンやモリブデンといったレアメタルの粉末冶金技術が日本タングステンの強みです。この技術を用いて、精密金型やNTダイカッター、メカニカルシールリングなどを展開しています。

また、スパッタリングターゲットや電子デバイス向けヒーター、エンジニアリングセラミックスなど多彩な高機能材料を製造。自動車、半導体、エネルギー、製紙・繊維といった各産業の厳格な品質・性能要件を満たします。

顧客と共創する製品開発

顧客の要求仕様に対応したカスタム製品の開発・製造を行っています。

ダイカッターの刃先形状、それに噛み合うアンビル(受刃)、刃を駆動するフレームやハウジングまで、用途や仕様に合う超硬工具をゼロベースから開発できます。独自の拡散接合技術で短尺の焼結体を結合させ、従来は製造困難とされていた長尺超硬合金素材(裁断刃用)の製造も可能です。

ワークの材質や加工条件、要求特性に合わせて、WC-Co系、WC-Ni系、TiCベースサーメットなどの中から材種を選定し、配合・焼結条件を微調整することで、多様な特性を持つ超硬合金を提供できます。

ワンストップ精密加工&
メンテナンスサービス

標準品の供給に加え、粉末冶金・超硬加工技術を駆使した精密加工をワンストップで受託します。微細なピンから大型ブランクまで、様々な形状・寸法に対応可能です。

米国拠点(Nippon Tungsten USA)では自社製・他社製を問わずロータリーダイカッターやアンビルの再研磨・修理サービスを提供。手作業で刃先を均一に仕上げ、切断性能の回復と長寿命化を実現します。

日本タングステンが
扱っている超硬合金材種

日本タングステンが扱っている超硬合金材種のスペックを一部紹介しています。

▼左右にスクロールできます。
材種 硬さ(HRA/Hv) 破壊靭性値(MPa・m1/2) 高温硬さ(Hv)
VM-30 (G1) 91.5 / - 12.8 -
VF-30 (FN20) 91.5 / - 13.7
NM-60 (NM15) 86.5 / - 26.8 -

取り扱い材種はメーカーによって異なるので、他社の情報を知りたい方はメーカーの一覧ページをご確認ください。

超硬合金メーカーの一覧を見る

日本タングステンが対応できる
超硬合金の加工/製品製造

  • 切削工具
    (エンドミル、ドリル、リーマ)
  • 精密金型および金型用工具
  • 検査ゲージ類
  • 耐摩耗工具・部品
    (メカニカルシールリングを含む)
  • ロータリーカッター
    (ロータリーダイカッター)
  • 薄刃・断裁刃
  • 長尺の裁断刃(最大5m)
  • 各種ノズル、ガイド、プッシング
  • 精密微細部品
  • 伸線ダイスなど

日本タングステンの
製品加工事例/納品実績

長尺裁断刃や高歩留まりを実現するロータリーダイカッターをご紹介します。

拡散接合技術×5,000mm対応の
長尺裁断刃

日本タングステン_事例
引用元:日本タングステン公式サイト(https://www.nittan.co.jp/tech/gihou/chouzyakuchoukou_037.html)

超硬長尺裁断刃は、独自の拡散接合技術により断面30×10mm・最長5,000mmまで製造可能です。また、従来スチール比で耐摩耗寿命10~50倍ヤング率約540 GPaの高剛性を実現。

繊維系や薄膜材料の切断品質を飛躍的に向上させ、工具交換頻度の大幅削減によるランニングコスト低減につなげています。

高耐久・高歩留まりを実現する
ロータリーダイカッター

日本タングステン_事例
引用元:日本タングステン公式サイト(https://nippontungstenusa.com/die-cutters/)

ロータリーダイカッターの製造において、共通刃型/ジョイントパターン設計を採用。切断で生じる廃棄材料を減らし、材料歩留まりの適正化に貢献しています。

また、カーバイド同士を組み合わせる設計によって1.5億回転の耐久性平均10年の工具寿命を実現しています。

日本タングステンの
展示会・イベント出展情報
【2025年度】

2025年7月以降のイベント情報がありませんでした。 ※2025年6月時点

日本タングステンのまとめ

日本タングステンの強みは、半世紀以上にわたって磨き上げた粉末冶金技術高精度加工力です。共通刃型やカーバイド・オン・カーバイド設計のロータリーダイカッター、長尺裁断刃など、耐摩耗性と剛性を極限まで高めた製品をラインアップ。

カスタム設計や再研磨サービス、グローバル拠点による一貫サポート体制により、企業の課題解決をサポートします。自動車部品、半導体装置、製紙・繊維業界など、高い品質と生産性を求める企業の力になってくれるでしょう。

本サイトでは、業種別に超硬合金メーカーを紹介しています。超硬合金の依頼を検討している方はぜひ参考にしてください。

業種別のおすすめ
超硬合金メーカー3選を見る

日本タングステンの基本情報

社名 日本タングステン株式会社
創業 1931年
所在地 本社(本社):
福岡県福岡市博多区美野島1-2-8
東京支店:
東京都中央区新富1-1-7
基山工場:
佐賀県三養基郡基山町大字園部3173-2
など(他、複数拠点あり)
TEL 本社(本社):092-415-5500
東京支店:03-5244-9266
基山工場:0942-81-7700
など(他、複数拠点あり)
URL https://www.nittan.co.jp/
【業種別】超硬合金メーカー3選
大量生産に対応する 自動車部品・金型メーカー
向け
トーカロイ
トーカロイ
引用元:トーカロイ公式HP(https://www.tokaloy.co.jp/)  
高刃立ちの素材で、切断品質と
寿命を両立し大量生産に応える

超々微粒子構造と最大HRA95.0の高硬度設計により、大量生産を行う環境でも切削品質が長時間持続。工具交換頻度の抑制による高稼働で生産性向上が可能。

金型の寿命を約55倍、刃物の寿命を約100倍に改善(※)した実績があり、工具の交換頻度を軽減。

大型・重量部品を扱う 構造部品メーカー
向け
ノトアロイ
ノトアロイ
引用元:ノトアロイ公式HP(https://www.notoalloy.co.jp/)
重量・長尺の超硬部品にも対応する
大物加工の頼れる選択肢

外径φ500mm、長さ1,000mmに対応する大物超硬加工設備を備え、重量物や長尺・高荷重部品の加工をピンホールが除去された高品質で提供できる。

他社で断られることの多い、重機部品における金型の大型化・複雑形状に応える供給体制を整備。

非磁性・クリーン対応が必須な 医療・分析機器メーカー
向け
シルバーロイ
シルバーロイ
引用元:シルバーロイ公式HP(http://www.silveralloy.co.jp/jp/index.htm)
非磁性で高硬度・高強度を両立
磁場に左右されない精密超硬材

医療・電子・真空機器などで、非磁性かつ高硬度・高耐蝕性が必要な環境に対し、非磁性超硬合金を提供。

非磁性と塩分・化学薬品に対する高耐蝕性、HRA90.8・抗折力約4,400MPaの強度により、磁場干渉や薬液劣化を防ぎ、精密部品の高寿命化に寄与。

※参照元:トーカロイ公式HP(https://www.tokaloy.co.jp/proposal